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立ち会い出産は離婚率が高い?

テーマ:コラム

立ち会い出産は、子供が生まれる感動や苦労を夫婦で共有することができます。

しかし、立ち会い出産は離婚率が高いという話を聞き、立ち会うべきかどうか迷っている夫婦もいるかもしれません。

この記事では、【立ち会い出産は離婚率が高い】と言われる理由や、離婚を回避するためのコツを解説します。


【立ち会い出産とは】

立ち会い出産とは夫や家族が分娩室まで付き添い、出産の瞬間を一緒に迎える出産スタイルを指します。

出産に伴う痛みや不安と戦う妻をサポートし、出産の状況を目の当たりにすることで子供を産むことの大変さを理解することができます。

また、立ち会い出産をすることで、夫が『父親になる』という自覚を持ちやすくなるとも言われています。


【立ち会い出産のメリット】

立ち会い出産には以下のようなメリットがあります。


●新しい命が生まれる瞬間に夫婦で立ち会うことができる●

一般的な出産では、新しい命が生まれる瞬間に夫が立ち会うことはできません。

一方、立ち会い出産であれば新しい命が生まれる瞬間に夫婦で立ち会うことができます。

出産は非常に大変ですが、『産みの苦しみ』に夫婦揃って向き合うことで、より深い絆や感動が生まれることが期待できます。


●妻を精神的にサポートできる●

陣痛が始まればすぐに生まれるというわけではなく、時間がかかるケースもあります。

お産で苦しんでいる時、隣に夫がいるだけでも妻にとっては精神的なサポートになりますし、心の支えになるでしょう。


●『もしも』のことがあった時に後悔しにくい●

出産とは何が起こるかわからないものです。

なかには、危険な状態に陥ることもあります。

緊急で帝王切開となったり、生まれてすぐに赤ちゃんが泣かなかったりなど、様々なことが起こります。

一般的な出産であれば、夫は病院の待合室などで待つため、結果だけを知ることになります。

しかし、立ち会い出産であれば全ての経過を実際に目にすることができます。

経過や状況を全て把握することで、何かあった時でも後悔することなく、『自分ができることはした』『納得がいく選択ができた』と思えるはずです。


【立ち会い出産のデメリット】

立ち会い出産はメリットばかりではなく、デメリットもあります。

デメリットも知ったうえで、立ち会い出産を選択すべきか考えましょう。


●立ち会い出産がトラウマになる男性もいる●

分娩室は緊張感の高い非日常の空間です。

血液や羊水の独特な匂い。

医療機器を使った処置、会陰切開のハサミの音…。

赤ちゃんに血がついていたり、臍の緒や胎盤などの内臓が出てきます。

顔面蒼白でしゃがみ込んでしまい『こんなはずじゃなかった』と後悔する男性が少なからずいます。

そうなれば『頑張っている妻を最後まで励ませなかった自分は情けない』と否定的な感情に繋がってしまいます。

そうした人は心の内を隠してしまいがちです。

その時の光景は出産後数年経っても頭から離れず、テレビのドキュメンタリーで芸能人の出産シーンなどが流れると思わずチャンネルを変えてしまうほどです。

いまだに心の傷が癒えていないということです。


●妻を異性として見ることが出来なくなることもある●

分娩は想像以上に壮絶です。

リアルな分娩の瞬間を見てしまうことで、ショックを受けてしまう男性も多いものです。

特に、女性に対する理想が高い男性は影響を強く受ける傾向があります。

立ち会い出産を経て、妻を異性として見ることが出来なくなってしまう男性もいるようです。

なかには、『妻を子供の母親としてしか見られなくなった』という意見もあります。


●立ち会い出産がきっかけで夫への気持ちが冷めることもある●

立ち会い出産がきっかけで相手への気持ちが変わってしまうのは男性側だけではなく、女性側にも起こり得ます。

妻としては見せたくない姿を夫に見せることになるため、『立ち会い出産をしたくない』という意見もあります。

そのような意見を無視して当日分娩室に入ってくることがあれば、夫に対する信頼は崩れてしまうでしょう。

妻がお産を頑張っている横で夫がうろたえている姿を見て、『役に立たない』『頼りない』と感じてしまい、気持ちが冷めてしまうこともあるようです。

男性は女性のように出血に慣れていないため、嘔吐したり失神したりする人も実際よくいるようです。


【立ち会い出産を理由とした離婚を回避するために】

立ち会い出産は『夫婦にとって良い経験になる』と考える方は多いですが、離婚の原因になってしまえば元も子もありません。

立ち会い出産を理由とした離婚を回避するための対処法をご紹介します。


●立ち会い出産をするかどうか夫婦で話し合っておく●

まず、立ち会い出産をするのかどうかについて、お互いに本音で話し合うことが大切です。

妻が立ち会い出産を望んでいる場合、『断れば妻が失望するのではないか』と考えて断ることができない男性もいます。

自分の気持ちをしっかり伝え、立ち会い出産によるデメリットや反対派の意見も参考にしながら、しっかりと話し合いましょう。


●妻が『立ち会って欲しくない』場合●

妻が『立ち会って欲しくない』と思っているなら、その気持ちを尊重するべきです。

『妻が嫌なのに夫がどうしても立ち会いたい』というのはあまりないケースですが、妻が嫌がるものを無理に立ち会う必要はありません。


●夫が『立ち会いたくない』場合

妻が『立ち会ってもらいたい』と思っているなら、夫になるべく立ち会うように促した方が良いですね。

『立ち会って欲しかったのに、私の希望を聞いてくれなかった』などと、後で妻に言われるよりは、あまり気乗りがしなくても夫が歩み寄るといいでしょう。

立ち会い出産に対して夫婦の意見が違う場合は、『陣痛室にいてくれるだけでいいよ』『分娩の直前まではいてね』など、パートナーとの意見をすり合わせ、できる限りの折衷案を提案してはどうでしょうか。


分娩室で生まれる瞬間に立ち会うことだけが『立ち会い出産』ではありません。

妊娠した時から出産まで、妻の気持ちに共感し、寄り添い、夫婦でコミュニケーションをとることが、どんな選択をし、どんな結果になったとしても、これからの子育てのスタートラインとして大切なことになるでしょう。 


曼荼羅アーティスト Petit Piano