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一瞥体験とは

テーマ:コラム

一瞥(いちべつ)体験というのは、ほんの一瞬【悟りの世界】を垣間見る体験のことをいいます。

スピリチュアルの世界ではよく使われる言葉なのですが、体験の内容は人によって表現の仕方も違いますし、体験した内容も違います。


【一瞥体験とは】

一瞥体験という言葉は、スピリチュアルや悟りに興味がある人なら一度は聞いたことがある言葉でしょう。

一瞥とは『チラッと見る』『垣間見る』という意味の言葉であり、一瞥体験とは【悟りの世界をチラ見する】という意味で使われています。

より具体的な言葉に置き換えるのであれば、【ほんの一瞬のうちに宇宙の本質や悟りの世界を垣間見たような状態】です。

私達は、普段は個人の意識を通して現実を体験していると感じています。

しかし、一瞥体験をすると【全ては逆だったという宇宙の本質】【この世の仕組み】に気がつくことになるのです。

一瞥体験を【ワンネス】【覚醒】と表現することもありますが、悟りの世界のスタートラインに立った状態と言い換えることができるかもしれません。

その世界では『言語』が存在せず、全て感覚的な体験であるため、表現者によってどのような体験だったかは変わってきます。

言葉や思考での理解を超えた感覚で物事の本質の世界を感じることができるのが一瞥体験です。

普段、何か起こった出来事にあれこれ悩んだり、考えたり、時には傷ついてしまったりしますが、本当はそれを経験したかったのだと思考ではなく、感覚として理解することができるのです。


【一瞥体験をすると起こること】

●絶対的な安心感を感じる●

一瞥体験を経験すると、しばらくの間は『絶対的な安心感』を感じることができます。

ここでの安心感には安心感の元になる対象を何も必要としません。

私達は安心感を得るために何かの対象を必要としています。

『お金があるから幸せ』『結婚しているから幸せ』『大企業に勤めているから幸せ』という風に何かを持っているから安心と、安心できる対象を必要とします。

しかし、一瞥体験をした時には、このような限定的な幸せではなく、絶対的に安心だと言葉や理性ではなく感覚として理解することができるのです。

一瞥体験をした人の中には、心が安らいでとめどなく涙が流れてしまったという人もいるぐらいです。

何をしていても、何も持っていなくても、【ただ存在するだけで良かったんだ】ということが心底腑に落ちるのです。

一瞥体験をした時には、不安や恐れ、不満というネガティブな感情は一切なく、幸せ・安心・愛というポジティブな感情だけを感じることができるのです。

そして、自分は今までもずっとその世界にいたのに、気付いていなかったと理解できるのです。

眼鏡をかけているのに、眼鏡を探していたというような状態ですね。

人は、本来生まれた時には誰でもこの世の仕組みを理解しています。

成長するにつれ知識が増えることにより、刷り込まれた常識や価値観を通してしか現実を見られなくなってしまい、真理から離れていってしまうのです。

ただ、今までの遠回りに見える経験も必要な過程だったと、この時に気が付くことになるのも事実です。

その事実に気付いたからこそ、絶対的な安心感を感じることができるようになるのです。


●喜びや感動が持続する●

一瞥体験をしたしばらくの間は、喜びや感動の気持ちが持続することになります。

何もかもが繋がっていたことが腑に落ち、存在しているもの全てに自然と感謝の念が湧いてくるのです。

そのため、何を見ても喜びを感じ、何が起こっても感動するという状態が続きます。

感受性の強い方などは、何を見ても涙を流すほど感情が高ぶる場合もあるほどです。

何も恐れることはなく、何も不安を感じることはないことが理解でき、無敵状態になります。

マリオがスターを入手した時のような状態とも言えますね。

どれぐらいの期間持続するかは、人によって違いますが、数週間程度持続する人がほとんどです。


●世界の見え方が変わる●

一瞥体験をすると世界の見え方が180度変わります。

今までは、現実は自分の意志とは関係なく存在していたように感じていたのが、現実を想像していたのは自分自身だったと理解することかできるからです。

現実に主軸を置き、自分は従属するしかないと思っていたけれど、本当の主軸は自分自身だったのだという視点で世界を見ることができるのです。

リアルに感じていた世界が【仮想空間】だったと気付き、【世界が実は幻想であった】と悟ることになるのです。

映画『マトリックス』の世界観に通じるものがあるのですが、この世界に実態はなく、自分自身の中から生まれていたものだと気付き、本当の幸せについて考えられるようになっていくのです。

現実は、ただの映写機であることに気付き、自分の内面に意識を向ける機会が自然と増えていきます。


●今までの価値観がなくなっていく●

一瞥体験をすると、今までの価値観は崩れ去っていきます。

人は、生まれてから様々な常識や価値観に触れて、自己形成していきます。

そして、ここが作ったフィルターにより世界を見ることになります。

そのため、幸せになるには富や名声、地位などが必要であると信じ、それを得るために必死に頑張るわけですが、それら全てが本当は必要なかったことに気が付くのです。

本当の幸せはありのままの自分で生きることなのだと気付き、起こる体験全てを心から楽しむことができるようになっていくのです。

また、本当は時間は存在せず過去も未来もなく、あるのはただ今だけだったと気付き、今ここにあることを大切にできるようになっていきます。

過去や未来が存在しないことがわかると、過去に対する後悔や未来に対する不安も自然と消え、今、目の前のことに自然と集中できるようになるのも一瞥体験を通して起こることです。


●虚無感に陥る●

一瞥体験をしてから数週間は、絶対的な安心感や高揚感を感じるのですが、時間が経つにつれその感覚が薄れていき、徐々に虚無感を感じるようになってしまいます。

一瞥体験とは、【ほんの少し悟りの世界を垣間見ただけの状態】です。

そのため、一時的に世界の仕組みが分かり、圧倒的な安心感を感じるのですが、日常生活を送る内に少しずつ元の感覚に戻っていってしまうのです。

悟りには段階があると言われており、一瞬で全てを悟る人はほんの少数です。

多くの人は、少しずつ段階を経て悟っていくようになるのですが、一瞥体験をした人は、スタートラインに立った状態です。 

一瞥体験をしたことにより、今までの価値観は崩れ去っているため、頑張ることや生きていることに意味を見出せなくなってしまう場合があるのです。

今までは、富を得るため、名誉を勝ち取るためと頑張る理由があったのが、それら【全てが幻想で本当は意味がない】と気付いてしまうと、そのために頑張ることができなくなってしまうからです。

でも、安心して下さい。

一度、一瞥体験をしたということは、悟りの道をスタートしているということです。

スタートしてしまった以上は、元に戻ることはありません。

一時的に虚無感に陥ったとしても、必ず次の段階に進むべきタイミングが訪れますので、それまで少しのんびり世界を楽しむぐらいに軽く考えるようにして下さいね。


【一瞥体験をする方法】

●一瞥体験の情報を読む

●内観

●瞑想

●信じる


【一瞥体験の感覚を持続した先の世界】

一瞥体験の感覚が残る期間は人それぞれですが、数週間程度であるという報告が多いです。

しかし、一瞥体験の感覚を持続したり何度も同じ体験を繰り返したりする内にある地点に到達します。

そこは本当の意味での真理の世界【非二元】の世界です。

非二元というのは、了解のない世界であり、分離する必要がない完全体の世界です。

私達は普段【二元論】の世界で生きています。

男と女・生と死・光と影というように相反する対象が存在するのが【二元の世界】ですが、その世界は分離の世界です。

だから個別に切り離されたように感じ、孤独感を覚え、無力感に苛まれるような感覚に陥ってしまうのですが、本来の世界は分離のない世界です。

分離がないからこそ、絶対的な安心感を感じるし、揺るがない自信が自然と湧き出てくるのです。

あなたは完全で、完璧で、何からも切り離されていない存在であったことに気付くことができるでしょう。

そのため、その地点に到達するとネガティブな思いや感情からは完全に解放され、自由に生きていくことができるようになります。

そうなったら、もはや元の自分に戻ろうとは思えないでしょうし、むしろ戻ることすらできなくなります。

ただ、最初からその地点を目指そうとする必要はありません。

振り返った時に今までの経験は全てここに到達するために必要な過程だったんだということが頭ではなく、感覚として腑に落ちるからです。


一瞥体験の体験談などを見ると、『世界が光り輝いて見えた』とか『愛で満ち溢れていた』という意見も多くありますが、全ての人がそう感じるわけではありません。

一瞥体験は言語での世界を超越した世界であるからこそ、その時の感覚を何とか言葉にしているに過ぎないのです。

今回の情報が、あなたが真実の世界に気付くきっかけになっていたら幸いです。


曼荼羅アーティスト Petit Piano