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12星座にまつわるギリシャ神話

テーマ:トリビア

◆牡羊座◆兄妹を助ける為に現れた金色の毛をした羊

兄妹が生贄にされて母親が大神ゼウスに救いを求めた時に、金色の毛をした羊が兄妹を背中に乗せて逃げて行きました。

しかし、金色の毛をした羊の走るスピードが早く、妹だけ落ちてしまったのです。

それでも金色の毛をした羊は兄だけを乗せて走り続けます。

妹は助けることはできませんでしたが、兄だけでも助けた金色の羊に対して大神ゼウスは功績を讃え天に掲げたことから私達が知る牡羊座となりました。


◆牡牛座◆牡牛に変身して好きな人に会いに行っていた

ある日、大神ゼウスはフェニキア国のポイニクス王の娘エウロバに恋をして誰にもバレないように、牡牛に姿を変えてエウロバのもとへ会いに行っていました。

その後、大神ゼウスは自分の本当の姿を明かし、無事にエウロバと結ばれました。

牡牛座は、大神ゼウスが変身した姿をそのまま星座にしたものです。


◆双子座◆神の弟と人間の兄の兄弟愛

大神ゼウスの息子である双子の兄・カストルと弟・ポルックス。

弟のポルックスは神になりましたが、兄のカストルは人間のままで不老不死の弟とは違っていつかは死ぬ運命でした。

そしてある日、戦争の最中に兄のカストルは矢に当たって死んでしまい、弟のポルックスは深く悲しみ、『カストルと一緒でなければ神々の元へは行かない』と反抗しました。

その姿を見た大神ゼウスは、戦死した兄のカストルに弟のポルックスの不死の力を分け与え、二人は一日ごとに天上界と人間界で暮らすようになったのです。

やがて二人は星となり、双子座として夜に輝くようになりました。


◆蟹座◆気づかれずに踏み潰される少し悲しい物語

蟹座に秘められているギリシャ神話は、ゼウスの子・ヘラクレスの神話物語です。

このギリシャ神話は、ヘラクレスが誤って自分の子供を殺した罪を償う為に12の冒険をする物語です。

その中でも蟹が登場するのはヘラクレスがヒュドラを退治する場面です。

ヒュドラは蟹を使ってヘラクレスの足を切ろうとしますが、ヘラクレスは蟹の存在に気づかないまま踏み潰してしまいます。

そして、その蟹は天へ登り、私達が知る蟹座として輝いているのです。


◆獅子座◆ヘラクレスが退治するのに苦戦した

獅子座に関係するライオンは、ゼウスの子・ヘラクレスの神話物語の一つ目の冒険であるネメアの谷の怪物で登場します。

ヘラクレスは弓を使ってライオンを殺そうとしますが、全く歯が立たなかった為、棍棒を使って昏睡させた後に絞殺して退治しました。

ゼウスの子・ヘラクレスの神話物語の12の冒険で退治されたものは、全て星座になる為、ヘラクレスに退治されたライオンはその後、獅子座として夏の夜に輝いているのです。


◆乙女座◆元々は地上にいた神だった

ギリシャの神々は、元々地上にいて人間達と仲良く暮らしていましたが、後に争いばかりする人間によって神は一人ずつ天へと昇って行きました。

しかし、女神・アストライアだけは最後まで地上に残り、争いをする人間に正義の心を訴え続けたのです。

それでも人間は争いを止めなかった為、絶望した女神・アストライアはとうとう天へと登り乙女座となったのでした。


◆天秤座◆死者の魂を量って悪に傾いたものを冥界に送る

天秤座に秘められているギリシャ神話において、乙女座と深く関わりがあります。

乙女座である女神・アストライアは正義を量る天秤を所有しており、死者の魂を量って悪に傾いたものを冥界に送る役目を果たしていました。

そのため、もともと天秤座は乙女座や他の星座に組み込まれていましたが、後に独立をして私達が知る12星座となったのです。


◆蠍座◆オリオン座を退治した大サソリ 

蠍座はオリオン座と深く関係のある星座です。

オリオンは自分より強いものはいないと思っていました。

そんなオリオンに女神ヘラは怒り、大サソリを投げつけます。

オリオンは大サソリの猛毒によって退治され、その後オリオン座になりました。

そのため、星座になった後もオリオンは大サソリのことを怖がっており、蠍座が現れる夏の夜にはオリオン座が隠れるようにいなくなるのです。


◆射手座◆星座になったことで苦しみから解放された

射手座は、蠍座に向かって弓を構えているケンタウルスの姿をしています。

ケンタウロスは頭が良くて勇敢な為、神であるアポロンとアルテミスは音楽・医学・予言といった様々な力を与えました。

そして、ケンタウロスは先生となり、ヘルクレスやアスクレピオスなどの英雄を育てたのです。

しかし、ある日ケンタウロスとヘラクレスに争いが起こり、ヘラクレスが放った毒矢がケイローン(ケンタウロス族の賢者)の足に突き刺さってしまいました。

ケンタウロスは永遠の生命を持った身体をしているため、毒矢によって苦しくても死ぬことができません。

そんなケンタウロスが苦しんでいる姿を見た大神ゼウスが、射手座として星座を与えたのでした。


◆山羊座◆牧神・パンは慌ててヤギの姿に変わった

神々がナイル川の辺りでお酒を嗜んでいる時に、化物デュポンが襲いかかって来たため、神々は急いで動物の姿に変身して逃げました。

牧神・パンはヤギの姿に変わって逃げようとしましたが、ナイル川に飛び込んだ時に下半身だけ魚の姿になってしまいます。

その姿を見た大神ゼウスは、喜んで山羊座と命名して天に昇らせたのです。


◆水瓶座◆両親の悲しみを埋めるために星座となった

水瓶座はトロイのイーダ山で羊を買っていたガニメデスの姿です。

ある日、ガニメデスは鷲に変身した大神ゼウスにさらわれてしまい、両親は深く悲しみました。

悲しむ姿を見た大神ゼウスは心が痛み、ガニメデスの姿を星座に写したのです。

その後ガニメデスは、祝宴のお酌の係りを努めていた、女神ヘラの娘・へーべの仕事を受け継ぎました。

この水瓶から流れ出るルビー色の水は、不老長寿の神酒と言われています。


◆魚座◆逃げながらもはぐれないように紐で結ばれている

美の女神・アフロディーテとその子供・エロスが化物デュポンから逃げる時、魚に変身してナイル川に飛び込みました。

お互いにはぐれないように紐で結んだのですが、その姿が魚座となったのです。

魚座は、北の魚と西の魚が結ばれているような形をしていますよね。

これは紐で結ばれた美の女神・アフロディーテとその子供・エロスを表しているということなのです。


12星座それぞれにギリシャ神話が秘められており、中にはロマンティックな恋の物語だったり、兄弟愛だったり、どれも素敵な内容のものばかりです。

12星座それぞれのギリシャ神話の内容を知ると、自分の星座に愛着が湧きますよね。


曼荼羅アーティスト Petit Piano