お知らせ Information
自撮り依存症とは
テーマ:コラム

FacebookやInstagramなど、画像や動画を投稿するSNSが大流行していますね。
芸能人でもないのに自撮りの写真ばかり頻繁に投稿している人をたまに見かけます。
最近では、自撮りの写真を加工できるアプリも沢山あり、本来の自分よりも可愛く・かっこよくした写真に加工してSNSに投稿している人が少なくありません。
自撮りが多様化している今日ですが、自撮り好きな人にはどのような心理が働いているのでしょうか。
今回は、自撮り好きな人の心理や隠れた心の病気・改善策についてお話ししていきます。
【自撮り依存症・セルフィー依存症とは】
『自撮り依存症』もしくは『セルフィー依存症』という言葉があることを知っていますか?
2014年にアメリカで生まれた新しい言葉で、米国精神医学会が出したものです。
ギャンブルやアルコールなどと同様に、自撮りも依存症になり得る対象として警鐘を鳴らされており、今では【正式に依存症の一つ】とされています。
自撮り依存症になると、いつどこにいても自撮りしないと気が済まない、落ち着かない状態になり、自撮りがやめられなくなってしまうのだそうです。
年がら年中自撮りしている人がいるとしたら、それは単なる【ナルシスト】などの言葉では片付けられない、れっきとした【自撮り依存症】という病気なのかもしれません。
【自撮り好きな人に共通する6つの心理】
それでは、自撮り好きな人の心理を6つ説明していきます。
この6つの説明を読み進めていきながら、セルフカウンセリングで自己分析してみましょう。
あなた自身に共通するものがあるかをイメージしたり、身近で当てはまりそうな人をイメージしたりするととても効果的です。
●自己顕示欲が強い●
人から注目されたい・目立ちたい・自分をアピールしたいという気持ちが非常に強い人です。
人から認めてもらいたい気持ちが強く、いつも欲求が満たされていない、日常に物足りなさを感じている人です。
●負けず嫌い●
他人より美しくありたいという気持ちから、沢山自撮りをしてその中でより良く写っている写真を探します。
また、SNSに投稿して友達が沢山いるように思われたかったり、私生活が充実しているように思われたかったりと、見栄っ張りなところがあります。
●撮られることに慣れすぎている●
幼い頃から家族から写真やビデオを沢山撮られている人や、モデル業などをしていたことがある人は、撮ったり撮られたりすることに違和感や抵抗がありません。
そのため、写真や動画を撮って人に見せることは当たり前なことになっているのでしょう。
●ナルシスト●
とにかく自分が大好きな人です。
ちょっとくらい恥ずかしいポーズなんてお手のもので、自分が主役になれる自分だけの自撮りは特に大好物です。
プライドが高い傾向はありますが、実は劣等感を抱えているのを潜在意識が隠そうとして、ナルシストになっているのかもしれません。
●容姿にコンプレックスがある●
自分の顔や体型などの容姿に、強いコンプレックス(劣等感)がある人です。
工夫した撮り方や加工をすることによってそのコンプレックスを隠し、理想の自分に近づくことができるため、自撮りが大好きです。
鏡を見る代わりに自撮りをしているような感覚です。
●承認欲求が強い●
人から存在を認められたい・褒めてもらいたいという気持ちが非常に強い人です。
自分に自信がなく劣等感が強いので、良く撮れた写真や動画をSNSに投稿して他人から反応されることで、喜びを感じています。
自分や身近に当てはまる項目があった人は、自撮りという誰もが簡単にできるような行為でも、依存症になる可能性があるということを頭に入れ、自撮りやSNSとの関わり方を今一度見直していきましょう。
【自撮り好きな人に隠された心の病気】
『自撮り依存症』という心の病気が新たにできたということは前途しましたが、自撮りがとてつもなく好きな人には、他にも心の病気が隠れている可能性があります。
自撮り依存症の他に、自分の外見を過剰なまでに醜いと思い込み、自己否定・自己嫌悪に苦しむ【醜形恐怖症】という病気がまず考えられます。
また、【ネット依存症】。
これは、自撮り依存症と同様に依存症の一つで、パソコンやケータイなどのネット環境に触れて、常にチェックしていないといられない依存症です。
そして、【境界性パーソナリティ傷害】の可能性も考えられます。
自己肯定感がとても低く、感情のコントロールが上手にできない依存症も併発しやすい心の病気です。
上記にあげた例以外にも、心の病気になりかけている、または既にかかっていることがあるかもしれません。
不安に思った人は軽い気持ちで大丈夫なので、専門のカウンセラーなどに相談してみると良いでしょう。
【自撮り好き】と【依存症】は紙一重です。
大切なことは『自分を尊重すること』と『生きている自分に感謝すること』です。
【自撮りに囚われている心を落ち着かせるためにできる改善策】
もしも加工にとてつもないこだわりがあったり、加工しないと自分の顔に納得がいかなかったりするのであれば、また、SNSに投稿してイイネやコメントが沢山欲しい、反応がないと落ち着かなくなるなどの精神状態が不安定になることが頻繁なようであれば、『認知行動療法』などの心理療法を使って、認知の歪みを改善していく必要があります。
精神科や心療内科などの医療機関で診察を受けたり、専門のカウンセラーからカウンセリングを受けたりするのが良いでしょう。
【あなたは世界でただ一人のあなた】
ありのままの自分を認め、自分を好きになり、自信をつけることが大切です。
そして、劣等感を見つめ直し、自分の心の奥にある【インナーチャイルド】を見つけ出し、払拭していきましょう。
また、自分でもSNSの投稿や閲覧を控えて、接触を少しずつ減らしていくように心がけましょう。
健康的に写真撮影やSNSと関われるようになれると良いですね。
外見ばかりに囚われず、自分の心の奥底に目を向け、心の声に耳を傾けてあげましょう。
外見だけでなく、心も美しくありたいものです。
曼荼羅アーティスト Petit Piano