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セフィロトの樹とは
テーマ:神聖幾何学模様

セフィロトの樹とは、旧約聖書の【創世記】に登場する理想郷・エデンの中央部に植えられた樹のことです。
また、ユダヤ教の神秘思想・カバラにおける【生命の樹】の別称でもあります。
宇宙万物を解析する為の象徴図表に位置付けられています。
その起源はシュメール文明にみられるとされ、旧約聖書の創世記に登場する最初の人間・アダムとイブのエデンの追放にも関わっています。
エデンの中央部には、【セフィロトの樹】の他に【知恵の樹】と呼ばれる樹が生えていたとされています。
そして、両方の樹の実を食べた時、人間は永遠の生命を得て、神と同等の能力を持つ存在になるとも語られていたようです。
アダムとイブは、まず、エデンの中央・セフィロトの樹の近くに生えていた『知恵の樹の実』を食べてしまいます。
こちらの実は、旧約聖書・新約聖書における唯一の神・ヤハウェが事前に『食べてはいけない』と命令したものです。
ヤハウェがアダムとイブをエデンの園から追放した理由は、知恵の樹の実を食べた人間が、セフィロトの樹(生命の樹)の実までも食べて、永遠の生命を得て、唯一絶対の神である自分の地位が脅かされる事を恐れていたためです。
食べた者に永遠の生命を与えるとされたセフィロトの樹の実は、人間を神と同等の存在にまで引き上げる効果を持つ、【禁断の果実】だったのです。
【セフィロトの樹】
セフィロトの樹は、神秘思想のカバラにおいて様々な解釈がなされ、近代以降の西洋魔術、特に【黄金の夜明け団】などでは生命の樹をタロットカードと結びつけての研究が行われていたことでも有名です。
セフィロトの樹は、10個の光球【セフィラ】と22本の小径【パス】からなる図形ですが、もう一つ【ダアト】と呼ばれるセフィラがあります。
セフィラの複数形がセフィロトなので、【セフィロトの樹】と呼ばれているのです。

【セフィラの名称・意味・色】
第1のセフィラ・【ケテル】・(王冠)・白色
第2のセフィラ・【コクマー】・(知恵)・灰色
第3のセフィラ・【ビナー】・(理解)・黒色
第4のセフィラ・【ケセド】・(慈悲)・青色
第5のセフィラ・【ゲブラー】・(峻厳)・赤色
第6のセフィラ・【ティファレト】・(美)・黄色
第7のセフィラ・【ネツァク】・(勝利)・緑色
第8のセフィラ・【ホド】・(栄光)・橙色
第9のセフィラ・【イェソド】・(基礎)・紫色
第10のセフィラ・【マルクト】・(王国)・レモン色・オリーブ色・小豆色・黒色
第11のセフィラ・【ダアト】・(知識)・透明
●隠されたセフィラ●
セフィロトの樹には、【ダアト】と呼ばれるセフィラがあります。
これは、どのセフィラともパスで繋がっていない、【別次元のセフィラ】だといわれています。
セフィロトの樹に位置していないとも言えるのですが、【ダアト】(知識)という名も付けられている不思議なセフィラです。
通常はセフィロトの樹には描かれず、第1のセフィラとはまた違う、別のところから知恵を授ける存在です。
それは、私達が認識している目に見える世界と、見えないけれども確かに存在している世界が、私達の人生に影響を与えていることを表しているようです。
セフィロトの樹とは、旧約聖書の【創世記】に登場する理想郷・エデンの中央部に植えられた樹であり、神に等しい永遠の生命を得る効果があるとされた神聖な樹です。
神聖幾何学とされる【フラワー・オブ・ライフ】の内側に収まるセフィロトの樹は、私達人間がもつ『神性』(神とリンクする部分)の象徴でもあるのかもしれませんね。
曼荼羅アーティスト Petit Piano